骨盤はまず弾力性の回復から

まずは、疲労の回復が重要です。
パソコンの普及で最近では眼精疲労によって、目や首肩の疲労が問題な人が多いです。
蒸しタオルで目や頸部を温めて、血行を促進し、それらの部分疲労を回復させます。
特に妊娠中や出産後は、パソコンなど眼精疲労につながる作業は避けたいものです。

そのほか、仕事の内容や姿勢の癖など、各々の事情によって異なる疲労パターンには、部分疲労を考慮した手当てが必要で、専門的な視点が必要になりますのでご相談ください。

生活の上ではストレスのコントロールと過食をしないことが重要です。

ところで、ストレスは、ストレスの原因を排除できる問題はむしろまれでしょう。
現実的にはストレスに反応する体の状態を変えることがストレスコントロールということになります。
簡単に言えば、いかに心身の緊張を解放しリラックスするかということです。
その技法については、様々な書籍などで知ることができます。
呼吸法や簡単な瞑想、身体運動を組み合わせたヨガやその他のボディワークをキーワードに、自分にあった方法を探してみてはいかがでしょうか。

 大股で歩いてみましょう。

現在妊娠中の方でなければ、一日のうちの10歩か20歩でかまいません。
なるべく歩幅を大きくとって、その数歩を大股で歩いてみて下さい。
慣れた歩幅をくずすことで、骨盤に可動性を与えます。

 毎日ちがう靴をはいてみましょう。

かかとの高さなど、毎日違う靴を意識して履くことは、骨盤の弾力性の回復に効果があると考えられます。
休日などには、鼻緒のあるサンダル、下駄などがおすすめです。
鼻緒がある履物は、重心を適切な位置に保ちやすいので、骨盤にとっても良い効果が期待できます。

 骨盤底括約筋体操

気付いたときこまめに尿道肛門、女性の膣などを、ぎゅっと引き締めて数秒力を入れた後に脱力します。
ある本を読んでいましたら、昔の日本人は、生理の経血を括約筋でコントロールして、少しためて、まとめて出すなどのコントロールができたという話が出ていました。
にわかに信じられない話ですが、尿も幼時期に徐々にできるようになるわけですから意識してやればできるのでしょう。いずれにしても、骨盤の可動性に大切な筋肉です。

 下肢体操

足の前後開脚、(右足は前に、左足は後にという具合の体操)を行います。
立った状態から、左右の足を前後に開きいて行きます。
椅子やテーブルに手をついて補助をして、バランスを崩さないように行います。
ストレッチのつもりで左右3セットくらい行います。

足の挙上
仰向けに寝て片方の足は伸ばし、もう片方はひざを曲げてひざを立てた状態にします。
伸ばしていた方の足を徐々に上に上げてゆきます。最終的にはかかとが天井を向くような位置まで上げます。
一方、ひざを立てていたほうの足は、反対側の動作に同調して徐々に膝の曲げを伸ばし、最終的には足を伸ばす形になります。
これを左右3回くたらい繰り返します。

 鍼灸治療を受けてみる

伝統的な鍼灸治療には、生命エネルギーや生殖器に関係する「腎」という概念があります。
それをメインに、体質にあわせて適切に治療することで、骨盤の弾力性はもちろん、全身の状態が改善し、毎日を快適にすごすことに役立つと思います。

鍼灸は、WHO(世界保健機構)が認める伝統医療の一つです。
痛いのではないか、非科学的なのではないかという先入観があり、これまで鍼灸を敬遠していた方にも、機会を得て、効果を実感していただければと思います。



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