妊娠到達率の30%向上をめざして

鍼灸による不妊治療とは、下腹部などの血流を促進して、子宮や卵巣の機能を向上させることを目指します。

  • 鍼灸不妊治療は現在のところ十分なエビデンスがあるとは言えません。
  • 鍼灸不妊治療は日本だけではなく、欧州など世界的に行われ、検索すると有効とする臨床報告が散見されます。
  • 鍼灸施術を定期的に受けると、これを受けない場合と比較して、30%程度、妊娠に至る成績が上がると言われます。
  • 体外受精などの前後に行うことで着床率が高まるという報告があります。
  • 卵巣の年齢的機能低下の指標であるホルモン AHM の数値が改善するという報告があります。

infertility

腹部刺鍼写真

 

これまでの経験から

不妊傾向にある方には、いくつかのタイプがあります。例えば....

お腹が硬い

腹部を押さえたときには、表面に異常な硬さがなく、柔らかいボールのように凹んでゆく感じが正常です。

押さえたところに重苦しい感じがあったり、筋肉が硬くてうまく凹んでゆかない場合には異常です。

異常のある部位によって、胃腸虚弱タイプ、血液の滞りタイプ 体内水分バランスの異常タイプ ストレスの影響タイプなど、いくつかのタイプに分類して、それぞれ適切な施術を行います。

 

そのような古典的な鍼灸だけではいささか根拠が曖昧です。

そこで不妊治療こなっている先生と広く情報交換をして、これ行うとこういう結果になるという、検証可能な方法を標準治療として取り入れています。

これにより、同じ治療を行うところと、比較したり集計したりする統計データが集められるようになってきました。

可能な限り、裏付けのある具体的な数字を示して説明などを行います。

 



治療の内容は


 

鍼灸の場合、標準的には

 

膝から下のツボ 3箇所位 
腹部のツボ 3箇所位
腕のツボ 1−2箇所位
腰や骨盤のツボ 4−5箇所位を用います。

 

その上で、短時間で効果を上げるために一部の鍼に治療の通電を行います。
冷えなどの場合にはお灸をする場合もありますが、極小のものですので、ほとんど痕にもなりません。

骨盤に歪みがある場合には、これを改善する整体(矯正手技)を行うこともあります。
これは、骨盤内の不自然な圧迫や血流を改善し、卵巣などを健全な環境におくことが目的です。

 

さらに、スーパーライザーというLLLT(低出力レーザー光線治療)を使います。

これを首の星状神経節や、腹部の動脈などに照射して、卵巣などの血流が増加するように働きかけます。

 

1回の所用時間は30分から40分くらいです。

治療の間隔は、タイプにもよりますが1週間に1回程度です。

 

 


骨盤の開閉周期

骨盤は、生理の周期によってわずかですが開閉運動を繰り返しています。
生理の時には開き(弛み)、排卵時期にもっとも閉じます(締まり)。

骨盤の開閉はとても重要です。


例えば生理痛などは、生理時期に骨盤がうまく開かないことも要因と考えます。

当院では、不妊治療のためにこの骨盤リズムに着目します。
骨盤の異常な緊張、こわばりを手技的に解放して、理想的な周期開閉運動に近づけること。

現時点で効果の根拠となるデータはありませんが、見逃すことができないポイントだと考えます。

 



体の中の日陰

検査をしても異常がないのに、何故か妊娠しない。

このような状態を説明するのに、私は体の中の日陰という喩えをします。

 

植物の写真

体の中に日向(ひなた)と日陰(ひかげ)がある。
日向とは、いわば血液循環もよく元気の良い状態。
日陰とは、血行がわるく、異常ではないが機能的に盛り上がれない状態のイメージです。

 

日陰は何故起こるのでしょうか。

 

骨盤でいうなら悪い姿勢が関係するかもしれません。
ストレスなど精神的な問題もおおきく関係しそうです。

いずれにしても、日陰を日向にすると、いままで育たなかった作物が育つように、当たり前のことが当たり前にゆくようになる。

治療は、体の中の日陰を、日向にすることだと考えます。

 

 

大局的サポート

 

鍼灸にどのような効果を期待して治療を受けようと決めましたか?

当院で初回に問いかける質問です。

 

するとほとんどの方がこのように答えます。

私は冷え性もあり、そのような体質が改善したら妊娠しやすくなるのではないかと考えたからです。

 

まず期待しているのは体質の改善です。

 

ところで、意外に思うかもしれませんが、冷え性などの改善はそれほど難しいものではありません。

当院において冷え性のスコアをつけるアンケートを行い、実際にどのくらいスコアーが改善するのかを調べたことがあります。

ほとんどの人が数回の治療で改善してきます。

 

ご期待の通り、確かに鍼灸治療は体質の改善を促します。

 

しかし、体質の改善だけでは真の目的である妊娠にはつながりません。

もっと戦略的に計画して、治療をデザインする必要があります。

 

例えば、採卵成績を上げるという目的があるのであれば、排卵される卵子が成長を始める数ヶ月前から、卵巣の血流がよくなるような治療を継続的に行うということが考えられます。

 

受精卵の移植を行う場合には、着床がし易い状態に免疫系を調整することを考えます。

 

そんなことが可能なのか?

鍼灸が免疫の状態を変化させるようなことができるのかと、思う方がいたとしても無理もありません。

アトピーや花粉症でなどに、鍼灸の効果が見られることが知られていますが、これらの効果の仕組みがまさに免疫系によるもので、仮説として、同メカニズムで着床の時に「免疫寛容」な状態に近づけることで成績の向上を目指すわけです。

 

 

当院の施術を受けられた方の手記です

 

結果が得られた方、残念ながら結果が得られなかった方、様々な視点から施術の感想等をおよせいただきました。

 

 

 

 

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