腰痛動作療法

妊娠中の腰痛体操(運動療法)は、様々な制約がありますが、ここでは安全で有効な方法として操体法を応用した方法をご紹介します。

操体法の基本は動作を分析して、動かしやすい方向へ気持ちの良い分だけ動かして脱力するというものです。

 基本的な手順

 1)動診
右と左、上と下などの相対的な動きを行い快(やりやすさ)・不快(動かしにくい 痛い)を認識します。
例) 首を右と左に倒した場合にどちらがやりやすいか?

 2)初動
やりやすい快の方向に、ゆっくりと気持ちよく、力まずに動いていきます。
(キッカケとなる初動の動きが始まったら、全身が連動するように自由に動いていく)

 3)動作をためる ホールド
動いていって一番気持ちのよい姿勢、位置で動作をためる(静止させる) その姿勢でいることの気持ちよさを実感するようにします。
(目安とそして2〜3秒)

 4)脱力 リリース
充分気持ちよさを味わったら、ストンと全身の力を抜きます。
(ゆっくりス〜っと力を抜いてもよい)

 5)後休息
力を抜いたら、力が抜けた後の気持ちよさも味わいます。

 腰痛の操体法例

1 仰向けに寝ます
(このとき足裏に座布団などを敷いて足の位置を少し高くすると妊娠中でも楽な場合が多いです。仰向けが辛い場合には行わないでください。)

2 両膝を立てます。
この時の膝の角度や足の幅は自然で楽な位置でかまいません。

3 左右にゆっくりと倒して、左右の快、不快を比較します。

4 方向が決まったら楽な方へゆっくりと両膝を倒していきます。ゆっくりとは例として時計の秒針くらいの速度感ですが、自分の気持ちよい速度でかまいません。

5 そのとき、全身はつられて自然にに動かしてかまいません。 腕も体の流れを素直に受け入れ、自然に動かしてみます。

6  十分気持ちの良さを味わった後、全身の力をパッともしくはフワーッと抜きます。(脱力)

原則として、力んで目いっぱい動かすことはなく、自然に気持ちよく動くことが大切です。

上記のような手順を応用し、でいくつかのバリエーションを行います。
腰痛に効果がある他の方法例

※ 踵伸ばし
仰向けで足を伸ばして寝る。
右の下肢、左の下肢をそれぞれ伸ばして、やりやすさを比較する。楽な方を上の手順にあてはめて行う。

※ 体倒し
椅子に座る。
体を右と左にそれぞれ倒し(側屈)やりやすさを比較する。
楽な側を上の手順にあてはめて行う。

※ 体捻り
椅子に座る。
体を右と左にそれぞれ捻り(回転)やりやすさを比較する。
楽な側を上の手順にあてはめておこなう。

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