産後の腱鞘炎
産後の腱鞘炎は、産後のトラブルとしてメジャーなものです。
親指やひとさし指などを曲げ伸ばしするときに、ギクシャクしたり、手首などに強い痛みを感じます。
原因
産後に分泌されるプロラクチンというホルモンの影響が考えられます。
プロラクチンは、催乳ホルモン(おっぱいをだすためのホルモン)として知られていますが、その他の作用として、出産のために弛んだ靭帯を、出産前の硬い状態にする作用があります。これが手の靭帯に強く作用して、産後の腱鞘炎がおこると言うわけです。
また、抱っこの時に手首を内側に曲げたまま、ずっと同じ形を続けるということも原因となります。
経過
数ヶ月続く例が多いようです。
ホルモンの影響があると考えられているので、授乳期間が終わったり、生理がもどったりしたことをきっかけに治ったという例もあります。
治療
ご近所の整形外科にご相談ください。
一般的には局所にステロイドの注射をしたり、湿布などの処方がなされます。
ただ、劇的な改善にはなかなかつながりません。
セルフケア
1 固定
日常的には固定が有効です。
手首用のサポーターや、弾力のある包帯で手首を固定します。
2 アイスマッサージ
冷蔵庫にある製氷皿の氷一粒で、痛みのある部位を、直接なぞるようにマッサージします。この場合は徐々に氷が融けますので、タオルなどを準備しておきましょう。1箇所1−3分で、随分痛みが軽減されます。
3 市販されているお灸(逆子のお灸参照)を、痛みのある部分にします。これは案外効果があります。